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マスターズのパリ大会 優勝はジャック・ソック!!TOP10とファイナルズ入り

2017バーゼル大会&パリ大会
Walkerssk / Pixabay
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異例尽くしとなったマスターズのパリ大会でしたが、

優勝はジャック・ソック(アメリカ)でした。

スコアはフルセットの5-7, 6-4, 6-1でした。

 

そしてその瞬間、ソックはマスターズの初タイトルと併せて、TOP10入りファイナルズ出場最後の切符を手に入れました。

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おめでとう!ジャック・ソック!

 

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決勝戦の流れ

第1セットはソックの方が硬かったように思います。

足取りも重そうで、表情も硬く、いつもの元気いっぱいなソックのプレーではありません。

それとは対照的にクライノビッチは、予選から上がってきて相当疲れているはずですが、ここに辿りつただけでも奇跡なようなもの。

失うものは何もない、挑戦者らしい勢いでプレーをしていました。

集中力の差だけだったかもしれません。

その結果、第1セットはクライノビッチが取ります。

第2セットに入ると、今度はソックが目を覚まします。

守るものなどなにもない、このチャンスを掴まずに気の抜けた試合で終わりたくない!と気づいたか、気合が増していきました。

すると今度は逆に、クライノビッチは疲労感を増していきます。

第1セットでは入っていたショットが決まらなくなり、明らかにフットワークが悪くなっていきました。

そして今度はすんなりソックがこのセットを取り、これでセットオール。

決勝戦はフルセットになりました。

 

テニスの試合って本当に面白いです。

技術的なものではなく、双方の強い気持ち、決意、そういう目に見えない部分の、それこそ「気」の流れが、まるでシーソーのように行ったり来たりするたびに、お互いのプレーに影響していきます。

 

最終セットは、残念ながらクライノビッチにはもうエネルギーが残っていないようでした。

それとは反対にセットオールになって、人生初のマスターズタイトルファイナルズ出場TOP10が見えてきた、ソックのプレーレベルがどんどん上がっていきました。

最後はクライノビッチはどこか痛めたのか、セットオールになり気持ちが少し落ちたことで、疲労がピークに達したのか、動きがかなり落ちてしまいました。

途中、ソックのスーパーショットも飛び出し、この辺りで勝負は決まってしまいました。

 

ソックはダブルスとはいえ、グランドスラムでチャンピオンになっただけのことはあります。大舞台の経験は、クライノビッチと比べられません。

最後はもう身体も限界で、闘争心が折れてしまった?クライノビッチを6-1で下して、

ジャック・ソックがマスターズ初優勝を飾りました。

 

最後のポイントと陣営と喜びを分かち合うソック

この最終戦で、3つも人生初を成し遂げたジャック・ソックに、おめでとうと言いたいです。

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今年の勢力図の変化と課題

ただ、やはり今年の男子テニスは異常事態だったのは否めません。それとも、今までのBIG4が10年間君臨し続けた時代が異常事態だったのか?

どちらにしても、今年は初マスターズタイトルを取った選手が3人も出ました。

サーシャ・ズベレフ

グリゴール・ディミトロフ

ジャック・ソック

です。

去年までの、高い高いBIG4(特にジョコビッチ!)の壁が、完全に崩れたことにより、勢力図が全く変わってしまいました。

今年のパリ大会は決勝に進んだ二人ともが、結局BIG4どころか、TOP10選手にも当たらずに決勝まで到達し優勝してしまったことになります。

これは、やはりマスターズとしてのあるべき姿ではないように私は思います。

 

原因としてはTOP選手たちの怪我です。

ではなぜこれだけ多くのTOP選手が怪我で休まざるを得なくなったか?

個人的にはやはり、大会スケジュールの問題は大きいと思います。

TOP選手であればあるほど、勝てば勝つほど、休みなく試合に出続けなければなりません。それも世界中を飛び回りながらです。

これ以上、才能ある選手が怪我で選手生命を短くしてしまうようなことがないように、運営するATPは対策を講じてもらいたいと、切に思っています。

 

錦織やラオニッチという、マスターズの決勝に何度も到達していながら、常にBIG4に行く手をさえぎられ、結局いまだタイトルを取れずにいた選手たちが、怪我により長期離脱。

その間に、今までそのレベルまで達したこともなかった選手が、TOP10選手とも当たることなくマスターズのタイトルをあっさり取っていく・・・。

こんな状態は、決して良いとは私は思えません。

あくまでも個人的な意見ではありますが、長くテニスを見てきたファンとして、また錦織を応援してきたものとして、悔しい気持ちがあります。

ジョコビッチ、マレー、バブリンカと共に、彼らが来年しっかり怪我を完治して戻ってきて、本来の強さを発揮してTOPに返り咲いてくれることを願っています。

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ATPファイナルズのメンバー決定

 

 

ソックが、最後の1枚の切符をゲットしたことにより、カレーニョ・ブスタは残念ながら落選となりました。

ただ、現段階での9位と10位の選手は補欠としてロンドンに行きます。

なので、カレーニョとデルポトロがオルタネイトですが、デルポは疲れ切った身体を休めるためにロンドンは行かずに家に帰ったようですので、サム・クエリーが入ります。

あと、ナダルの怪我の状態がわからないのですが、万が一ナダルが欠場ということになると、カレーニョが繰り上がって本戦に入り、クエリーとアンダーソンがオルタネイトになります。

それにしても本当に最後まで、もつれましたね。

こちらの試合の前に、ネクストジェン達のファイナルズもあります。

サーシャ・ズベレフはやはりロンドンを選び、こちらにはエキシビにだけ登場するようです。

こちらも楽しみにしたいと思います。

ファイナルズの記事はまた別に書こうと思います。

Yuriでした。

コメント

  1. ROM より:

    たらればの話を妄想してみました。

    仮に今シーズン錦織選手が怪我をせず、このチャンスを生かしてマスターズタイトルを取ったとして、果たして我々ファンは「トップ選手が欠場していたマスターズタイトルには価値がない」と思うでしょうか?
    きっと「運も実力のうち、ちゃんと価値はある」と言うんだと思うんです。今のこのなんとも言えない気持ちは自分が風邪をひいて行けなくなった遠足に楽しげに行くお友達を見て「ずるい!」と悔しがる感覚と同じなのではないかな〜と…。
    残念だけど、悔しいけれど、ソック選手、ズベレフ選手、ディミトロフ選手がMSタイトルを獲る事が出来た事を讃えたいと思います。

    • yuri より:

      もちろん彼らがMSタイトルを取ったことは素直に称えたいですし、おめでとうと言いたいです。
      獲得したマスターズタイトルには当然その価値がありますし、彼らの努力は称えられるものだと思います。そこに異論はないんです。

      でもそれとは別に今回の大会が、錦織やラオニッチ、ひいてはフェレールやベルディヒ等のTOP5にいた選手達でさえ、どんなに頑張ってもなかなか取れない、本当に手が届かないもの・・・というものではなかったのも事実だと思いますし。複雑です・・・。
      今後BIG4がいなくなったら、今までの10年間のマスターズとは全く違う大会になるのかもしれないですね。

      来年以降、錦織には今度こそビッグタイトルを手にして欲しいです。
      出来ればそろそろ運も味方にして欲しいです。(笑)
      He deserves it!
      ↑この表現が一番しっくりくるかも。日本語にするのは難しい。

      • ROM より:

        BIG4がいなくなる日は必ず来るんですよね〜。ロジャーさまの活躍見てると当分なさそうに思えるから怖いです(^◇^;)。
        錦織選手にはしっかり怪我を治してもらって来シーズンは爆発!今の我々のモヤモヤ感を一気に晴らしてもらいましょう!

  2. aoiです より:

    今大会でのソック選手やクライノビッチ選手の活躍は素晴らしかったし、事実『巧い!』と何度も唸るほど観ていて面白いテニスを展開してくれたのは間違い無く、それぞれにドラマがあるし、マスターズ制覇の価値はどの大会でも同等であると思うのですが、どうしても上位陣に欠場者が異常に多かったということでケチがついてしまいますね。それは、仮に錦織選手が反対の立場で優勝していても同様だったに違いないと思うのです。ならば、来年はみんなが体調万全の中、ガチンコでマスターズ優勝を成し遂げてほしい。20位台になったことで、逆にプレッシャー無く、ランキングを上げていくことを楽しんでほしいです。それこそ『強い者をどうやって倒そうか♪』といういつもの錦織選手で、ゲーム感覚で楽しみながらバッタバッタと相手を倒して勝ち進んでいってほしいです!

    • yuri より:

      本当にそうですね。
      取ってしまえさえすれば、マスターズ制覇の価値は変わらないです。
      時が過ぎ去れば、マスターズ優勝者の記録が永遠に残ります。
      なので、このチャンスを生かしたソックには本当におめでとうと言いたいです。

      フェレールも唯一取ったマスターズが同じパリで、その時の相手はヤノウィッツ。
      フェレールのその時の歓喜の表情と涙を思い出します。
      彼がずっとBIG4に跳ね返されてきた辛い思いと、ようやく巡ってきた唯一のチャンス(決勝の相手がBIG4じゃない)を物に出来た喜びが溢れていて感動的でした。
      それと同時に、時として運命は残酷だなと思いました。

      錦織は、来年からの2~3年にすべてがかかってくると思いますが、
      実力で・・・はもちろん、でもできれば運も味方にして欲しいですね。
      思い出だけじゃなく、記録に残る選手になって欲しいです。

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