Yuriです。
ATPマスターズのインディアンウェルズ大会、決勝戦が行われました。
対戦カードは、まさに因縁の対決
ロジャー・フェデラー VS フアン・マルティン・デルポトロ
でした。
予想に違わず、双方一歩も譲らないものすごいバトルでしたが、
ついに!フルセット、タイブレークをデルポトロが制し、
6-4,6-7,7-6のスコアで、デルポトロが念願のマスターズタイトルを手に入れました!!
おめでとう、デルポトロ!!!🎊✨
↑勝った瞬間は本当に嬉しそうでした。良かったね~。
それにしても、もの凄いバトルでした。
フェデラーはフェデラーだったし、デルポはやっぱりデルポだった。
(なんのこっちゃ(笑) でもわかる人にはきっとわかると思うw)
因縁の対決? フェデラー VS デルポトロ
この二人の試合はいつもバトルになりますが、それにしても本当にすごかった!!
他の人が相手だったら、きっと取れない(届かない)スーパーショットの連発を双方が拾いまくり、ウィナーにする。
そんなシーンがどれだけあったでしょうか?
フェデラーのテクニックの卓越さとフットワーク(本当に36才!?)のスピードのありえなさ。
それを打ち砕く、デルポトロのまるで大砲かキャノン砲のようなフォアとその精度。
でもって、二人とも守備力が半端ない!!!
どこをとっても、あり得ないようなレベルのショットの応酬でした。
どちらにもマッチポイントが複数回あり、どちらが勝っても全くおかしくない、ギリギリの戦いだったと思います。
これって、以前の試合もおんなじだったんですよね~。この二人の戦いはいつもこんな感じで毎回ものすごいバトルになります。
で、紙一重でどちらかが勝つ感じです。見てるだけで胃が痛い・・・(笑)。
二人の勝敗が因縁めいている
上の方でもちょっと書きましたが、この二人の対決は「因縁の対決」と言っていいと思います。
2009年に、20歳のデルポトロが全米オープンの準決勝でナダル、決勝でフェデラーを破って優勝した時から、二人の因縁は始まったと思います。
二人の対戦成績は、フェデラーから見て18勝7敗です。
でもこのデルポトロの7勝というのが全て、フェデラーにとって大きな(重要な)大会の試合だったりするんです。
以下、デルポトロがフェデラーに勝った試合
- 2009年 全米決勝
- 2009年 ATPファイナルズ(RR)
- 2012年 バーゼル決勝(フェデラーの地元)
- 2012年 ATPファイナルズ(RR)
- 2013年 バーゼル決勝(2回目)
- 2017年 全米準々決勝
- 2018年 インディアンウェルズ決勝
どうでしょうか?
2009年、フェデラーは6連覇のかかった全米優勝を阻まれたのが始まりでした。
その後、自分の地元バーゼル大会の決勝でも2度も敗れて準優勝になり(2017年、やはり決勝で当たってようやくリベンジ)、ATPファイナルでも負け、去年の全米でもやはり負け、今回のマスターズの決勝でもまたもや苦渋を飲まされることとなりました。
フェデラーにとっては、デルポトロはナダルに次ぐ天敵中の天敵と言っても過言ではないと思います。
そのせいか、プレーを見ていてもどこか苦手意識があるような気がします。あのフェデラーが、本当に大事なポイントでミスを重ねるというのは、そうそうあることではありません。
相手が全盛期のナダルやジョコビッチの試合の時にだけ、たまに見ることがありました。
最後のタイブレークなどは、ダブルフォルトを連発したり、オーバーパワーでアウトになったりと、本当にロジャーらしくないプレーが続いてしまいました。
フェデラー本人も、勝ったデルポを称えつつも
「セレモニーの間、タイブレークをもう一度やり直したいと考えていた。」
とプレカンで言ったりして(驚!)相当悔しかったに違いありません。
“It’s a bit disappointing but that’s how it goes,” Federer says in press. “But well done to him. I lost my serve a little bit (in the tiebreak) and he was clean.”
“Standing at the trophy ceremony I wish I could’ve played that tiebreak again.” #BNPPO18 pic.twitter.com/yQmVGogPPi
— BNP Paribas Open (@BNPPARIBASOPEN) 2018年3月18日
一方、勝ったデルポトロは遅すぎたともいえる初のマスターズタイトルと、怪我からの完全復活を心から喜んでいましたね。
「まだ震えてる、まだ緊張してる。」「戦い続けるのは大変だった。言葉にならない。夢みたいだ。」
“I’m still shaking I’m so nervous,” del Potro says on ESPN. “It was tough for me to keep fighting (after losing MP in the second). It’s difficult to describe with words. It’s like a dream” #BNPPO18 pic.twitter.com/T8rJD0OLl4
— BNP Paribas Open (@BNPPARIBASOPEN) 2018年3月18日
デルポトロの完全復活!!
3度にわたる手首の手術を経て、一時は引退も頭によぎったという、元世界4位で2009年の全米チャンピオンフアン・マルティン・デルポトロ。
錦織の一つ上ではありますが、その身体の大きさとパワーだけでなく、繊細なテクニックと強靭なメンタルも持ち合わせ、BIG4をものともせずに次々と打ち破っていったその強さは、誰の目から見ても、次世代のNO.1になるはずでした。
それだけに、彼の度重なる手首の怪我と手術によって、戦線離脱を余儀なくされてしまったことは本人やファンももちろん、テニス界にとっても大きな痛手だったと思います。
そんなデルポトロがようやく戻ってきました。
というか、2016年に復帰してからは、
- オリンピックでジョコビッチを破りシルバーメダル🎖
- デビスカップで優勝
- 全米でまたもやフェデラーを破って準決勝進出(ナダルに敗退)
- ストックホルム(250)で優勝
- アカプルコ(500)で優勝
と、十分すごかったんですが、
今回、彼にとっては初となるマスターズ大会のインディアンウェルズ(1000)で優勝!と、着々と階段を登って現在ランキングは6位まできました。
ついに、デルポトロ完全復活と言っていいと思います。
錦織世代の復活を期待
このデルポトロの復活劇は、正直言ってめちゃくちゃ嬉しいです!!
(フェデラーが負けたことは忘れるようにしていますw。)
BIG4を脅かすと言われた最初の選手がデルポトロでした。錦織にとっても年が一つしか変わらず、自分の先を行くライバルとして追いかける相手でもありました。
そんなデルポトロが、選手生命すら危ぶまれる状況から見事に帰ってきました。
ここ最近、錦織世代の選手(デルポ、チリッチ、錦織、ラオニッチ)は怪我もありながら、BIG4とネクストジェンに挟まれる形でなかなか大きな結果を出せないでいました。
チリッチだけが(私にとってはディミトロフとゴファンは錦織の下の世代のイメージです。)が気を吐いているような状態だったと思います。
でも、このデルポトロの復活で明るい兆しが見え始めてきました。
怪我から復帰してきた錦織も、いまだ完全に復調できずにいますが、この結果を見て勇気づけられているに違いありません。
次のマイアミ大会もすぐに始まります。
錦織の状態も気になりますが、デルポトロを見ればわかるように、怪我から復活して元のレベルに戻すのには時間がかかります。
期待はしますが、決して期待し過ぎず、ゆっくり彼の復活を待ちたいです。
Yuriでした。
追記:
デルポトロとフェデラーの試合後のインタビューです。(ATP公式サイトより)
デルポトロの言葉
“It was horrible moment for me. I was still thinking about my forehand miss and my forehand error, mistake in the match point. And, I mean, it’s my shot, you know, my forehand from that side of the court. I never miss that forehand,” Del Potro said, smiling.
「あれは最悪な時間帯だった。マッチポイントでの自分のフォアハンドのミスをずっと考えていた。あれは自分のショットだった。あそこからのあのフォアハンド、僕はあのフォアはミスしたことないんだ。」
“It was an unbelievable match in all the ways. I mean, we played a great level of tennis. The people were excited on every single point,” Del Potro said. “Roger and me were nervous during the whole match, and we felt that on court… Unfortunately I couldn’t stay calm in the tie-break of the second set, but then the calms come again in the end of the match and I played good in the tie-break.”
「あらゆる意味で信じられないような試合だった。僕たちは凄いレベルのプレーをしていた。観客は一つ一つの全てのポイントに興奮してた。」
「ロジャーと僕は二人とも、試合の間中ずっとナーバスだった。そしてそれを二人ともコート上で感じていたと思う。残念なことに第二セットのタイブレークでは僕は冷静でいられなかった。でも試合の最後のタイブレークではそれが戻ってきた。」
ーATP公式サイトより一部抜粋
フェデラーの言葉
“It was a great match, honestly. Good fun. Good intensity. We enjoy that. And also it was tough and fair on the court. It was Juan Martin and myself. At the end you saw we are appreciative of the finals that we played against each other, which I think is really important for both of us.”
「素晴らしい試合だったと思う。正直に言うとね。面白かったし、緊張感があった。僕たちはそれを楽しんだと思う。それにコート上ではタフでありながらもフェアだった。
あなたたちが見たように、最後には僕たちはお互いにこの決勝戦で戦ったことに感謝して認め合い、そしてそれが僕たち二人にとって本当に重要なことなんだと僕は思っているよ。」
ーATP公式サイトより一部抜粋
コメント
私も、今現在フェデラー選手が最も警戒しているのはデルポトロ選手なんじゃないかなぁ、とずっと思っていました。あと、絶好調のキリオス選手とか。
強すぎるジョコビッチ選手が戻ってきたらどうなるか見てみたいけど、進化したフェデラー選手はクレー以外ではナダル選手を攻略しつつあるんじゃないなかぁって。
決勝戦、やっぱり接戦でした。この二人の試合は観客もいつもヒートアップするイメージがありますけど、それも含めて相手をイライラさせるほどギリギリのスーパーショットの連続で、審判団は緊張で胃が痛くならないかな、なんて思ったりもしました。
デルポトロ選手は、身体は大丈夫ですかね?2週連続優勝は素晴らしいけど、ちょっときつそうですね。フェデラー選手も実は背中が…ということになってなければいいですが…。
マイアミ、ドロー発表は今日ですか?我らが錦織選手は無事練習できたでしょうか?
言霊が怖いから言いたくないけど、あの人やこの人達とは、早い段階で当たりたくないなぁ。得意のマイアミで自信をつけてもらいたいです。
錦織にじっくり復活して欲しいと思いながらも、活躍して欲しいしその姿を早く見たいと願ってしまう・・・。葛藤してます。
でも、マイアミで元気な姿を見たいですね。
3回戦でなんと!デルポトロと当たる可能性がありますが、さすがに疲れてると思うので、錦織がそこまで行ければ勝機は十分あるのでは?と期待しています。
はっ!また期待してしまったw。期待じゃなくて、願っておきます。
その葛藤、わかります。私も同じですまぁ、でも、期待しすぎなければ多少の期待は全然OKと思いますよ
ファン心理としては自然のことだし、ご本人も勝ちを望んでるのだから(勝たないと試合数こなせないし)負けても過度な落胆をしなければ、ね。一気に爆発する力を持っているお方ですから、期待するなという方が難しい…。
ただ、デルポトロ選手との対戦は、たとえ相手が疲れていても勝てば物凄く自信になるし負けても周りは仕方がないと思うだろうから私はあまり気にならないけど、杉田選手と当たった場合の方がプレッシャーかかりそうでちょっと心配。
勝てば何の問題もないだろうけど、今の杉田選手は強敵だから、逆だと外野がうるさそうだし本人のプライド(?)もどうかな?杉田選手にもポイントかせいでもらいたいし、錦織選手にも自信をつけてもらいたいし、う~ん
( ゚д゚)ハッ! いかん、いかん。
私もつい、先のいらぬことを考えすぎてしまった…。ポジティブ!ポジティブ!(と呪文のように呟く)
まずは、初戦、初戦!元気にコートを駆け回る姿を一番に望みます!!\(^o^)/
>フェデラーにとっては、デルポトロはナダルに次ぐ天敵中の天敵と言っても過言ではないと思います
18勝7敗と大きく勝ち越している相手を、「天敵」というのはさすがに無理があるのではないでしょうか。。「難敵」なら分かりますが。
デルポトロが大きな大会でフェデラーに勝ってきた以上に、フェデラーは大きな大会でデルポトロに勝ってきた訳ですし。
テニスの相性も含めて、フェデラーにとって天敵といえたのはナダルだけかと。
ナダルと比較してしまうには対戦数も少ないし、確かにデルポとの勝率はまだフェデラーの方が上ですね。
でも、デルポトロが勝った7勝の内訳を考えるとフェデラーの気持ちの中では十分に天敵(大事なところで立ちはだかる相手という意味で)と思っているのではないかな、と私は思っています。全盛期のナダルとジョコに次いで、フェデラーにとってはいやな相手なんじゃないかと思います。あくまでも主観ですが。
ナダルは確かに天敵でしたが、最近ではフェデラーがそれを克服してしまった感があるので、すでに天敵ではなくなってしまったようにも思います(クレーを除く)。
基本、フェデラーファンなので、デルポとの試合は毎回胃が痛い感じです。これが一番のバロメーターかもしれません。(笑)