上海マスターズ大会も残るはあと1試合、
今年の決勝カードが決まりました。
今年すでに対決が4度目となる、
ロジャー・フェデラーとラファエル・ナダルの対決です!
この二人、本当に強いです!
↓これは先日のレーバーカップの時のツーショット写真です
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でもその前に、
昨日の準決勝のレビューを書こうと思います。
準決勝2試合はこちらのカードでした。
ラファエル・ナダル VS マリン・チリッチ
ロジャー・フェデラー VS フアン・マルティン・デルポトロ
とにかく、二つの試合ともに
グランドスラムの決勝か?と思うほどにレベルの高い試合
でした。
第1試合はナダル対チリッチ
現在ランキング1位で大会No.1シードのナダル
現在ランキング5位でNo.4シードのチリッチ
第1試合はこの二人の対決になりました。
対戦成績はナダルから見て4勝1敗でした。
チリッチは全米優勝、シンシナティ優勝という成績を見てもわかるように、元々ハードコートが得意な選手です。
私の印象では、インドアハードに特に強いイメージがあります。
長身から繰り出される強烈なサーブとセカンドは跳ねるサーブもあります。錦織がチリッチと対戦する時はいつも苦労していたのを思い出しますね。
今回彼はドロー運にも恵まれ、順当にここまで勝ち上がってきました。
一方、ナダルも第1シードらしい安定した強さで上がってきました。
というより、めちゃめちゃ強い状態でここまで来ています。
なんと全米から負けていません。
全米優勝→北京優勝→上海決勝進出です。
2週連続で結果を残してきた若手の選手達が、次々と疲労で初戦で敗退していく中、31才のナダルは元気に勝ち続けています。
凄すぎなんですけど。どんな体力なんでしょう?
*最近のテニスを見ていると、凄いとしか言いようがないことばかりで、何が凄いのか凄くないのか、もうよくわからないくらいです(笑)
試合の流れ
結果はナダルから見て7-5,7-6(3)のストレート勝ちでしたが、
試合自体はとにかくハイレベルでした。
↓いや本当にこれしか言うことないほど凄いのよ。
凄いラリー😱
— Yuri (@yuri_lovesiames) 2017年10月14日
何が一番すごいと思ったのはこれ!↓
ラファがライジング気味にショットを打ってるのが凄い!🔥
ロジャーもラファもどれだけ進化していくんだろう。😳— Yuri (@yuri_lovesiames) 2017年10月14日
クレーで無双を誇ったナダルは、基本的に後ろで構えて、全部拾ってカウンターでウィナーを奪っていくプレースタイルでした。
そのため、速いハードコートではその武器が役に立たないこともしばしばあり、クレーに比べると勝率は高くありませんでした。
そのナダルが、まるで錦織やフェデラーのように、ライジング気味にショットを打ってるんです!その上精度も高い!
恐っ!
しかしながら、チリッチも負けじとスーパーチリッチでした。
とにかく双方ともウィナー級のショットを打ち続けてるのに、ラリーが長い!
最後にブレイクされてたチリッチがブレイクバックした時は、痺れました!
久しぶりに”強いチリッチ”を見た気がします。
2014年の全米で優勝した時のような、凄みと迫力があるプレーでした。
結果的にチリッチは負けましたが、
試合後にナダルが以下のようにインタビューで話してました。
ATP公式サイトより
“Very happy. Of course I played I think a very high level of tennis,” Nadal said. “[It] was a great match again. I don’t know what he said, if he already talked or what he’s going to say later, I don’t know, but in my opinion, he played well, too. Was a great, good quality of tennis this afternoon.”
非常にハイレベルな試合だった。彼(チリッチ)が何と言ったか、今から何か言うのかわからないけど、自分の意見としては、彼も素晴らしいプレーをしたと思う。素晴らしい質の高いテニスだったと思う。
“We are at the highest level of our sport, so nobody wins easy,” Nadal said. “If you want to compete in the most important events of the year and try to go for the victories, for sure you’re going to have tough matches, and today was one of them.”
今この私たちのスポーツは(今までで)一番高いレベルにあって、誰も簡単に勝つことはできない。もし、一番重要な大会(GSやMS)で戦って優勝したいなら、間違いなくタフな試合をいくつもしなければならない。今日のはまさにそれらのうちの一つだ。
ーATP公式サイト記事より抜粋
その通りの試合だったと思います。
こうして、決勝の一人目はラファエル・ナダルに決定しました。
第2試合はフェデラー対デルポトロ
当初はデルポトロが前のトロイツキ戦の試合で転びそうになって、手術した左手をついたことで、ギリギリまで棄権もあり得るかもという心配がありました。
続き
フェデラー:デルポが深刻な状態じゃないことを願う。でも自分はやることは何も変わらない。僕にとっては全米のリベンジマッチだ。あの時は惜しくも負けてしまった。自分の準備をするだけだ。彼が問題なくリカバーできて、明日普通に試合ができることを期待するよ。フェデラー燃えてますね。
— Yuri (@yuri_lovesiames) 2017年10月13日
結果的にデルポトロの手首はMRIでは大きな問題はなく、打撲傷だということで、無事試合は行われることになりました。
現在ランキング2位で大会No.2シードのロジャー・フェデラー
現在ランキング23位(ここまで上がってきた!)でNo.16シードのフアン・マルティン・デルポトロ
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対戦成績はフェデラーから見て16勝6敗です。
しかしながら、直近の全米オープンでフェデラーはデルポトロに敗れており、↑のツイートからもわかるように(出典はATP公式)、フェデラーはリベンジする気満々でした。
フェデラーは今年、全豪優勝→IW優勝→マイアミ優勝→(クレーをパス)→ウィンブルドン優勝のとこちらもとんでもない成績で前半を終えた後、
おそらくのんびりしたであろうと明らかにわかるほど、この夏は身体がフィットしていませんでした。(少し体重が増えて身体が緩んでいたと思います、見た目)
そのせいか、カナダ大会ではかろうじて決勝に行きつくも、腰を痛めてサーシャ・ズベレフにあえなく敗退。全米では準々決勝で今回の相手デルポトロに負けています。
そこから、今回は身体も気持ちもフィットさせてきたように思います。
以前より身体も絞れて、ショットの精度も高く、腰や背中を気にする様子もありません。
なにより、勝ち上がりも盤石です。
一方のデルポトロも、全米の準決勝でナダルに敗れた後、北京大会ではディミトロフに敗れましたが、上海に入って調子を上げてきたようで、途中サーシャ・ズベレフをフルセットで破りここまで来ました。
ここにきてようやく手術した左手首を気にせず、スライスだけではなく普通に両手打ちのバックハンドを打つようになっていました。
その矢先の、転倒で本当に心配しましたが、大きな問題はないというアナウンスを聞いてほっとしました。
で、試合ですが・・・、
第1試合に引き続き、壮絶なバトルになりました。
試合の流れ
はっきり言って、二人とも凄すぎて言葉になりませんでした。
デルポは手首がヤバかったんじゃないの!?
なんて全く感じさせないどころか、以前の超強いデルポに戻ってました。
しょっぱなから凄いラリーで始まった第1セットはデルポがセットアップします。
フェデラーもキレキレだったにもかかわらず、デルポが拾う拾う。
デルポがセッタップ!
今回の準決勝、2試合とも凄いレベル!
ロジャー頑張れ~!🔥— Yuri (@yuri_lovesiames) 2017年10月14日
いや凄いわほんとに。二人とも。
これしか言葉が出てこない。— Yuri (@yuri_lovesiames) 2017年10月14日
第2セットは少しだけデルポトロのレベルが落ち、少しだけ更にレベルを上げたフェデラーが取り、これでセットオール。
とにかくすべてのショットの精度が二人とも高い!!
「それはいるの!?」「それ取れるの!?」「それも入るの!???」
の連続でした。
第3セットに入っても二人ともレベルは落ちず、まるでグランドスラムの決勝戦でも見ているような気持ちになりました。
途中、観客がポイント中に声を出すことが頻繁にあったことに、デルポトロがかなりいらつき、審判に抗議しまくっていました。彼のこういう姿はあまり見ることがないので、よっぽどだったんだと思います。
キリオスもそれ(観客のヤジ)で怒って棄権しちゃいましたしね。
結局、通訳兼司会をやってる方が出てきて場内にアナウンスをして、ようやく静かになりました。
デルポ、かなりいらついてるね~。
ようやく中国語でアナウンスしてるね。— Yuri (@yuri_lovesiames) 2017年10月14日
そんなことも、わずかに彼のパフォーマンスに影響したかわかりませんが、最後はさいごまで攻撃の手を緩めなかったフェデラーが勝って、決勝にコマを進めました。
スコアはフェデラーから見て、3-6, 6-3, 6-3 でした。
これで、決勝はナダル対フェデラーに決定です。
いや~でも、デルポトロがすごかったですよ!
彼の全盛期を彷彿とさせるようなプレーだったと思います。
改めて彼のポテンシャルに脱帽です。
試合後に、デルポトロの談話が入ってきました。
プレーすることでのリスクはないと言われたが、実際試合をする決断をしたのは、ロジャーと試合をするのは光栄なことだからだ。
でも試合が終わって、今はすごく(手首が)痛い。
様子を見て、今後のスケジュールをどうするか決める。
ということでした。
痛かったのね!?あのプレーで!!
凄すぎです。早く良くなることを祈っています。
決勝の行方
ということで、もうすぐ決勝が始まります。
プレビューは書けなかったけど、今年4回目の二人の頂上決戦です。
先日行われた、レーバーカップでは仲良くダブルスもしていましたが、この勝負、どちらが勝つのか全くわかりません。
その位二人とも凄いレベルのテニスをしています。
ナダル曰く、
このサーフェスの速さはロジャーに有利だろう。でも自分は今調子が良い。自分のプレーができればチャンスはあると思う。
と言っています。
フェデラーも当然、勝ちに来ていると思います。
今大会に入って、フェデラーの表情がとても険しく、気合が入っているのがわかります。
楽しみです!!
Yuriでした。
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