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高橋大輔の現役復帰のニュースに思うこと

フィギュアスケート
annca / Pixabay
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昨日突然飛び込んできたこのニュースに、びっくり仰天!

いまだに挙動不審な状態のYuriです。(笑)

 

 

私は普段はテニスブログかと思うほどテニスの記事をメインに書いていますが(実際は雑記ブログですw)、実はコアなフィギュアファンでもあります。

そんな私が長い間、大好きだった選手が高橋大輔でした。

以前、オリンピックの後にフィギュアの記事も書いています。

2018平昌オリンピック 男子フィギュアは羽生結弦が金、宇野昌磨が銀!!日本男子の活躍は本田武史から始まった。
現在オリンピックでフィギュアスケートが行われていますが、 男子フィギュアでなんと!!日本人が金銀ワンツーフィニッシュという、歴史的な快挙を達成しました!!! おめでとう~!!! いや~、歴史的快挙ですよこれ。 羽生と宇野がワンツーフィニッシ...

 

伊藤みどりカタリーナ・ビットから始まり、本田武史を応援し、長い間フィギュアスケートを見てきましたが、その中でも一瞬で心を奪われたのは高橋大輔のスケートでした。

上記の記事にも貼り付けましたが、彼が世界ジュニア選手権で日本人男子として初めて優勝した時の演技を見た瞬間に、私は彼のスケートのファンになりました。

その大輔が現役復帰をするなんて!

全力応援しかありません。

 

一般的に、高橋大輔のファンとか錦織圭のファンというと、本人に対して「キャーキャー」と夢中になるイメージありますが、私の場合は純粋にスポーツが好きなので、アスリートを見て「うっとり」したり「キャーキャー」することは基本的にありません。

彼らのファンではありますが、厳密には彼らが作り出す演技やプレーそのものに興味があります

あっ、でもフェデラーにはうっとりする✨と思います。(笑)

彼はプレーの美しさ、強さが群を抜いている上に、見た目もたたずまいも、さらに夫で2組の双子のパパであることも含め、全てがうっとりする要素を兼ね備えていますよね。(個人的にはですがw)

 

高橋大輔はもうすでに長光コーチと共に再出発をし、SPもFPも決まっているようですね。

SPはデイビッド・ウィルソンか~。めちゃくちゃ楽しみです。

 

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フィギュア界における日本人男子

私が高橋大輔のスケートを初めて見たのは、上記にも書いたように2002年の世界ジュニアで、彼がまだ15才の時でした。

それ以前から、ファンの間では「ジュニアにすごい子がいるらしい・・・」という噂はきいていましたが、今と違ってジュニアの演技を放送するような時代ではなかったので、実際に見たことはありませんでした。

同時にその年はソルトレイクオリンピックの年だったので、本田武史村主章枝の活躍に、日本中のフィギュアファンの目はそちらに向いていたと思います。

 

特にオリンピックのSP(ショートプログラム)でプルシェンコがミスしたこともあり、本田武史がオリンピックのSP終了時点で2位になった時は、大興奮でした。

 

結果はアレクセイ・ヤグディンが金メダルエフゲニー・プルシェンコが銀メダルティモシー・ゲーブルが銅メダルになり、本田武史は4位でした。

 

でも、4位でもめちゃくちゃすごい事だったんですよ?

 

あの時代に日本男子がフィギュアでメダル争いをするなんて、本当にすごい事だったんです。

フィギュア界において日本の男子は「技術はあるけど芸術性がない」と言われて久しかったこともあり、ジャンプやスケーティングは良いけど、元々バレエや芸術の分野が根付いている欧米の選手の表現力においては、日本人はかなわないと思われていました。

これについては伊藤みどりも同様な評価を海外から受けていたので、技術点でTOPに立っても芸術点で順位が下げられ、大きな大会では中々優勝できずにいた時期が長くありました。

 

そんな世界的な暗黙の評価を徐々に覆し、TOPに限りなく近づいたのが本田武史でした。

その彼がオリンピックで4位になり、その後の世界選手権で銅メダルを取った時は本当に感動しました。

そしてその裏で、突然変異のように今までの日本男子のイメージを根底から覆すような、技術と芸術性を併せ持った15才の高橋大輔日本人初の世界ジュニアチャンピオンとして誕生しました。

その演技は、長くフィギュアスケートを見てきた私の目から見ても、明らかに別次元の物でした。

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高橋大輔のスケートの魅力

高橋大輔のスケートの魅力は、スケーティングの技術の高さと美しさに加えてそれすらも目に入らなくなるような芸術性にあると思います。

実際、世界ジュニアでもらった得点も芸術点を多くもらえてきた記憶があります。

15歳の日本人男子が海外選手を押さえて芸術性を評価されて優勝する・・・。

そんなことは全く想像できないことでした。

 

前の記事にも貼りましたが、こちらにもその時の演技を貼っておきます。

 

15歳にしてこの滑らかなスケートとジャンプに入る前の予備動作が少ない、流れるような演技。柔らかく伸ばした指先とクラシックの音楽を表現するノーブルな空気・・・。

その全てに心を奪われました。

そこからは、彼が引退したその日までずっと彼の演技に夢中でした。

たぶんこの2002年~2014年までの、ほぼ全ての大きな大会の彼の演技をDVDに録画していると思います。

 

高橋大輔の演技の素晴らしさはもとより、彼のフィギュアスケートに対する考え方も私は好きです。

例えば、彼は現役の間中、一度もシーズンを超えて同じプログラムを滑ることはなかったと思います。(エキシビを除く)

もちろんそれをやる事に何も問題はありませんし、羽生選手も宇野選手もやっていますので、戦略としては何も問題はないです。ジュベールもマトリックスを何度も滑ってますよね。

おそらく、高橋大輔は常に新しいものに挑戦していくのが好きなんだと思います。

彼の代名詞にもなった「ヒップホップの白鳥の湖」もそうですが、人とは違う自分だけの表現をいつも追い求めていたように見えました。

勝つためのプログラムというよりも、自分が表現したいと思う演技。それを追い求めてその上で勝ちたいと思うこだわり感がとても好きでした。

あくまでも私からはそう見えていたという事なので、反論はご容赦くださいm(__)m。

 

フィギュアの世界では同じ音楽をみんなが使う傾向にありますが、彼はその中にいて、いつも新しいものを取り入れていたと思います。そんな選手は決して多くありません。

オリンピックで銅メダルを取った時の曲「Eye」もそうでした。

それまで誰も使ったことのない曲を、日本人の元アイスダンスの選手だったミヤケンこと宮本賢二さんの振り付けで、タンゴのプログラムを踊りました。素晴らしいプログラムだったと思います。

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私が好きな高橋大輔のプログラム

彼のこれまでのプログラムの中で私が好きなものをご紹介します。

私の個人的な好みですが、彼の演技は誰かになり切って踊るものよりも(例えばロミオとかオペラ座の怪人とか)、音楽そのものを感性で表現するプログラムの方が合っている気がしています。

一杯あるので、順不同で。

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番(2005-2006)

トリノオリンピックシーズンのFP(フリープログラム)です。有名な曲で何人も使っていますが浅田真央ちゃんがソチで使って号泣したあの曲です。

これがニコライ・モロゾフと組んで初めてのプログラムだったと思います。

私はスケートアメリカでこのプログラムを初めて見て、解説の海外実況の人が大絶賛するのを聞いて鳥肌が立ちました。

音にぴったり合った流れるような演技の中で次々とジャンプを成功させていき、最後までスピードも全く落ちない美しい演技でした。それが彼にとって初めてのグランプリシリーズの優勝でした。

チャイコフスキー ピアノ協奏曲(2006-2007)

この年のSP(ショートプログラム)で、初めてカナダ大会で見た時に後半のステップシークエンスに度肝を抜かれました。

曲に合わせてどんどん速く、複雑になるステップに、会場から大きな拍手が沸きあがりました。それでいてクラシックの繊細な音の一つ一つも表現していて素晴らしかった。

この年のFPのオペラ座の怪人も良かったですが、個人的に好みではなかったので外しています。

ロクサーヌのタンゴ(2006-2007)エキシビ曲

前年のSPを手直ししてエキシビ用にしていましたが、これでもかという体力が必要なプログラムで、海外からも評価が高かったと思います。

ムーラン・ルージュ版で歌はユアン・マクレガーです。

白鳥の湖ヒップホップVer.(2007-2008)

世界を驚かせた、白鳥の湖のヒップホップバージョン

モロゾフと二人してNYのダンススタジオで身につけたという、氷の上でのヒップホップにフィギュア界が騒然となりました。

あんな動きをスケート靴を履いて氷の上で出来る人は、彼しかいないと思います。

バチェラレット(2007-2008)エキシビ曲

ビヨークの曲で振り付けは宮本賢二さんでした。

これも独特の世界観を、独特の振り付けで「この世のものではないような不思議な気持ち悪さ」(大輔談)を見事に表現していて、良かったです。

「eye」 by coba (2009-2010 )

アコーディオン奏者のcobaさんの曲を、宮本賢二さんの振り付けで作られたプログラムです。

実際にはこの前のシーズンで使われるはずでしたが、練習中に前十字靭帯断裂という大怪我をしてその年を棒に振り、翌年のバンクーバーオリンピックで使われました。

曲とタンゴの振り付けが大輔のキレのあるスケートにあっていて、カッコよかったと思います。

ブルース・フォー・クルック(2011-2012)

誰もが難しいと思うであろうブルースをフィギュアの曲として使う・・・これを可能にしたのがパスカーレ・カメレンゴさんの振り付けでした。

何ともいえないアンニュイさを表現しながらも、音は絶対に外さず色気がある、大人の男のプログラムでした。

世界選手権後に行われた国別対抗戦で、4回転を含むパーフェクトな演技を披露し、他の国々の選手たちが皆総立ちになって拍手を送り、大輔コールをした光景を忘れることはできません。

数少ない、他の国の選手からも愛される選手だったと思います。

道化師(2012-2013)

久しぶりにモロゾフと再タッグを組んでから、シェイ・リー・ボーンが作ったFPで、道化師の狂気、苦悩が良く表現されていて素晴らしいプログラムでした。

特に全日本選手権の演技は、まさに神演技✨と言って良いと思います。

滑り終わった大輔の目が「カッ!」と見開いたまま、仁王立ちになったその姿を見た時は鳥肌立ちまくりでした。

その演技を見た各国の選手(ミーシャ・ジーとか)や元選手の解説者ら(ジョニー・ウィアーとか)が、ツイッターで称賛しまくり、大騒ぎをするほどでした。

いわゆるゾーンに入って無心で滑っていたんじゃないかと思います。

 

以上が私のお気に入りのプログラムです。

これらの他にも最後のビートルズメドレーとか、オペラ座の怪人、ブエノスアイレスの冬、道など、いくつも良いプログラムがありますが、個人的には上記のプログラムが特に好きですね。

 

本人の話では、現役復帰はとりあえずは1年限定のつもりだそうですが、本気のプログラムをまた見れると思うだけで、ドキドキワクワクします。

テニス記事の執筆が忙しすぎて、他の記事が中々書けないのが悩みですが(またウィンブルドン始まるし)、この冬はフィギュアの記事も書くことになりそうですw。

思い入れが強すぎてこんな長文に!

また追々書きたいと思います。

Yuriでした。

コメント

  1. ゆうた より:

    私の様な「広く浅い大阪のスポーツファン」にとって、高橋選手(と織田選手)の最大の功績としてはやはり「関西にフィギュアの拠点を完成させた」事だと思います。

    スポーツの普及の為には、魅力のある選手という「表」の部分とその選手を様々な形で活かす事のできる人材という「裏(方)」が不可欠です。

    その意味では関西スケート界においては、高橋選手達の「表」と当時の関西大学の理事長や織田選手のコーチも兼ねた母君達の「裏(方)」が一体となり本拠地のリンクを作った事によりそれが一大拠点となり、今の宮原・紀平・白岩・本田姉妹などに続いている訳ですから、やはり関西スポーツの歴史的にも功績は大きいと思います。

    いっそのこと、ここを拠点にしていた「某お殿様」や「某哲学者」の方々も復帰してくれないかなぁって思ったりします。特に後者は学業専念の為にスケート界からも離れる様でらしい事ではあるのですが「勿体無いなぁ」とも思ったりします。

    • yuri より:

      長年フィギュアを見てきて一番残念に思うことは、テニスのようなプロスポーツと違って「稼げない」ことにあります。現役の時はろくに収入がなくても大金が飛んでいきますし、引退した後はショーが中心のプロスケーターになるか、コーチかコレオグラファー、キャスターくらいしかなく、それらもTOP選手だけしか需要はありません。そうすると、常に怪我のリスクがある選手に復帰するというのは、ほとんどの場合非現実的なんですよね。そのため、自分の将来を見据えた決断を余儀なくされてしまうのだと思います。

      織田君は2人?3人?の子供のパパですしね。稼がないと!w
      フィギュアスケートというスポーツの仕組み自体を変えないと、みんなどこかであきらめて辞めていくしかないのが残念です。
      これって、フィギュアにかかわらず日本の悪い習慣だと思います。

      • ゆうた より:

        yuriさま
        ご返信ありがとうございます。
        御指摘の通り、復帰のリスク見合ったリターンはあるの?と考えると確かに難しいですねぇ。村主章枝さんの様なビッグネームでさえ、最後の数年間は金銭的にかなり苦労をされたと番組で見ましたし・・・

        今のフィギュアはTVでも高視聴率が見込まれスポンサーも多くあるはずなのにそれが還元されているのか?

        フィギュアに限らず、「何で現場よりアンタの方が美味しい思いをしているの?」っていうケースを何度見てきた事か・・・ですから。

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