PR

ロジャー・フェデラーのクレーシーズン全休に関する考察(2018年)

テニスコラム2018
OpenClipart-Vectors / Pixabay
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

Yuri(@yuri_lovesiames )です。

現在ATPツアーはクレーシーズンに入り、ナダルを筆頭に毎週熱い戦いが繰り広げられています。

そんな中、去年に引き続き、ロジャー・フェデラーはクレーシーズンを全休することになっています。

当初は全仏には出るようなことをほのめかしていましたが、現時点で次の参戦は芝のシーズン、ドイツのシュツットガルトの大会(メルセデスカップ)のようです。

実質、マイアミの敗退からですからほぼ3カ月の休養になります。

フェデラーがクレーシーズンを全休することに対して、一部不満を口にする選手もいるようですが、私は全面的に賛成です。

もちろん私がフェデラーファンということもありますが、理由はそれだけではありません。彼にはその権利があると思います。

スポンサーリンク

フェデラーはクレーは苦手ではない

前記事にもこのように書きましたが、

フェデラーがクレーが苦手、とか嫌いとか思っている人もいるかもしれませんが、実はそうではありません。

「僕はクレーが嫌いなわけじゃない。問題はいつもラファなんだ。」

とフェデラー本人が話していました。

バルセロナオープン2018 優勝はラファエル・ナダル 
え~っと、予想通り過ぎて書くことがありません。(嘘です。笑) 2018年のバルセロナオープンの優勝は、やはりラファエル・ナダルでした。 相手はギリシャの若手、ステファノ・チチパス(19歳) 日本びいき?で去年楽天に来た時も、日本語でメッセー...

 

フェデラーは決してクレーが嫌いなわけでも苦手なわけでもありません。

 

実際、全仏に限って取り出してみると、

フェデラーは、2005年~2008年の4年間、2005年だけ準決勝で、残りの3年間は全部決勝に進んでいます。そしてその全てでナダルに敗れているんです。

2009年、ナダルが膝の故障で早期に敗退した(VSソダーリング)その年、天敵がいなくなったフェデラーはようやく全仏を優勝し、キャリアグランドスラムを達成します。

2011年もその年覚醒したジョコビッチを破って決勝に進出しますが、やはり決勝でナダルに敗退しています。

ゆうに、5回も全仏の決勝に進んでいるんです。

当たり前ですが、凄いことですよね?これ。

苦手なサーフェスだったら、こんなことできませんよ。

 

これらの事を考えても、

単にナダルとの相性が極端に悪かったということと(ナダルがクレーで異常に強かったとも言える)クレーから続く、自分が得意としている芝のシーズンまでの期間が短いことで、身体にかかる負担が強すぎるということが、フェデラーをクレーから遠ざけた要因ではないかと思います。

とは言え、2015年から現在までの5回の対戦全てでほぼナダルを圧倒して勝っているので(2017年の全豪は接戦だった)、もう苦手意識はなくなったのかもしれません。

逆に、最近ナダルが虎視眈々とその関係性をまた逆転しようと復活してきているので、二人の対戦がまた楽しみですが。

 

今更言うまでもないことですが、

これまでのフェデラーのテニス界に対する貢献度、活躍、様々な記録・・・誰とも比べられるものではありません。

 

にもかかわらず、36才にしていまだ現役。そしてグランドスラムを圧倒的な力で勝つことができる選手が他にいるでしょうか?

また、もし彼と同じくらいの活躍、テニス界に対する貢献をした選手がいれば、同様にそのような休養を取ることに賛同したいと思います。

ナダル(31才)やジョコビッチ(30才)は十分その可能性を秘めていると思いますが、今から5年後、6年後彼らが今のフェデラーのようにプレーしているかどうかはわかりません。

スポンサーリンク

フェデラーの現時点での生涯試合数から見てとれること

フェデラーの生涯勝敗は1149勝252敗です。合計1401試合しています。

優勝回数は97回(グランドスラム20回を含む)

 

ナダル889勝189敗です。合計1078試合しています。

優勝回数は77回(グランドスラム16回、その内10回は全仏)

 

ナダルと比べても400回近く多くフェデラーが試合をしています。

彼がいくら故障の少ない選手だと言っても、実際にどれだけの負担が肉体にかかっているのか、私達には想像もつきません。

おまけに家では4人の子供のパパとして、お風呂掃除もするんです(それで膝を痛めたとか、シャレにならないけどw)。

では他の選手と比べたらどうでしょう?

 

ジョコビッチ788勝168敗で、合計956試合です。

優勝回数は68回(グランドスラム12回を含む)

 

マレー655勝184敗で、合計839試合

優勝回数は45回(グランドスラム3回)

 

BIG4以外では、

フェレールだと724勝361敗で、合計1085回試合しています。

ナダルより少し多いですね。さすが鉄人。

優勝回数は27回(マスターズ1回を含む)

BIG4以外でこの数字は凄いです。

 

もう一人、この件に不満を述べたらしい?

フェリシアーノ・ロペス462勝418敗で、合計880試合しています。

彼もフェデラーと同じ年で36才です。

でも同じ36才と考えれば、フェデラーの方が521試合も多く試合をしているわけです。

 

ちなみに、テニス選手の1年間の試合数はもちろん個人差はありますが、勝てば勝つだけ試合数が増える事になります。

極端な例えですが、去年のフェリロペ(ごめんね~うらみはないですw)は大体50試合ぐらいプレーしましたが、2015年あたりの無双を誇ったジョコビッチは90試合位こなしていました。(82勝6敗)

更には2006年のフェデラーは97試合して92勝5敗!!

1年で97回も試合して、5回しか負けてないっておかしいですよね?

驚愕な数字です。

 

そう考えると、521試合の差というのは、全盛期のフェデラーやジョコビッチレベルで5年分以上フェリロペだと10年分以上の試合数の違いがあることになります。

これってものすごい差だと思います。

スポンサーリンク

長く元気にプレーできることが大事

これだけの偉業を成し遂げて、今もなおTOPにいるフェデラーが、長く現役を続けたいと言って、その実現のために自身の身体を大事にすることに何の問題があるんでしょうか?

彼は本当に現在のテニス界にとって奇跡のようなものだと思います。

Embed from Getty Images

↑まだまだ彼のプレーを見ていたいです。

今元気にクレーをキングとして君臨しているナダルや、いまだ復活できないジョコビッチ、マレーも、そうなる可能性はあります。もちろん錦織も。

彼らのプレーもまだまだ長く見ていたいです。そのために一時的に休養することがあってもかまわないと思います。

スケジュールの問題やスポンサーがらみの仕事、世界中を転戦するための移動やコスト。様々な問題が選手の肩にのしかかります。

先日は下部大会で八百長があるというニュースも見ました。

テニス界のルールはまだ発展途上だと私は思っています。

クレーでのホークアイ導入やショットクロックもそうです。

少しでも、現役の選手たちが健康で長く選手生活を送れるようなシステムが確立していってくれることを切に望みたいです。

フェデラーが出来るだけ長くその選手生命を伸ばし、素晴らしいテニスを私達に見せてくれることはもちろん、今現在、怪我で思うようなプレーができない全ての選手たちが、フルリカバリーして戻ってくれますように。

Yuriでした。

コメント

  1. ゆうた より:

    yuriさま
    記事ありがとうございます。

    個人的にはあの日程が・・・
    あれでは、ある種の「二者択一」を迫る感じにもなりかねないかなっと。

    正に「アタシとあの娘どっちを選ぶの?」
    「フェデ男」は「芝子」をそして「ナダ太郎」は「土美」を選んだのであった・・・なーんて感じでしょうか?(って、どんな感じだよ!)

    でも真面目な話、ゴルフの全英も7月後半でF1のイギリスGPも7月開催とこの時期の英国スポーツのビッグイベントは動かせないでしょうから難しいところでしょうね。

    • yuri より:

      ゆうたさん、こんにちは。
      妄想入ってますね~w。
      でも「二者択一」と考えてしまうと芝はかなり不利ですよね。期間がまず短いですしね。
      一番の問題は全仏終わってすぐに芝のシーズンに入るため、毎年芝に対する調整ができずに怪我人が出ることかなと思います(錦織含む)。

タイトルとURLをコピーしました